第二部 講義メモ
「世界から見たこれからの、日本のレストランのあり方とは?」
(本講座は討議のキーワードを拾います)

文責/第二部 ファシリテーター:三菱地所(株)商業施設営業部 専任部長 綿引 浩之 氏

メインゲスト  本田 直之 氏
サブゲスト   浜田 岳文 氏


2020.01.15 まとめ

お二人の自己紹介
(著名フーディーズとしての活動内容)

(本田直之氏)

年間活動の場所(ハワイ5か月、日本5か月(半分東京、半分地方回り)、その他エリア2か月の年間生活場所)
ベンチャー企業のコンサル、本の執筆活動計75冊目

上智大学、明治大学非常勤講師、アカデミーデュバン(ワインスクール)講師 

シェフに応援プロジェクトに参画

シェフズギャザリング企画、リラックス(高級旅館予約サイト)の新企画、5人の著名シェフの料理イベント(福岡ルイガンズ)世界のレストランベスト50イベント等の参加イベント、世界著名シェフと日本の著名シェフとのコラボイベント、サウナイベント等静止画での紹介

(浜田岳文)
世界中を食べ歩いている、フーディーズの評価の投票(OAP)で、レストランランキングで、世界1ランキング

フーディーズ(OAP)の集まり紹介(サンセバスチャン)
一食のために世界を食べ歩く人(フーディーズの定義、世界で、約300名程度)
ミシュラン授賞式(タイ、カリフォルニアの参加)
食べログアワード参加(アドバイザーとして参加)(高得点店舗(約300店))
すきやばし次郎氏とのカット(宮崎地域振興イベント時)
G1サミット(日本を代表するビジネスマンのカンファレンス)
食のサスティナビリティーイベント等の静止画で紹介

5つの会社のアドバイザー(日本)を一年の半分、その他は世界の食べ歩きで、半分を過ごす。

1、世界のレストランと日本のレストランの違い
(本田氏)
労働環境の違い
例)
フィンランド 週4日しかやっていない(高級レストラン)(土、日、月の定休が多い)
フランス 週36時間以上は、相当高い時間給となる。かつ1か月のバカンスがある中で、やっている。
(週休2日、夜だけ営業等)

人件費計算が、そもそも11か月計算である。その分、単価を上げて計算をしている。日本でいう、原価率、人件費率の考え方が根本的に違う。お客様もそれに対する容認する考え方がある。
一方、これが行き過ぎて、日本人が非常に優秀で評価をされている。(それだけ働いている)

(浜田氏)
去年、ドイツに行ったとき、定休日がとても多いので、食べるスケジュールをつくるのが大変。4~5年前、労働法での管理が厳しくなっている。4割がランチ営業の取りやめ、2割が定休日を一日増やした。(週1日は、時短の営業日がある)外的環境が、世界的には、こういうことを踏まえていく必要がある。

(本田氏)
従前、シェフの夢は、自分やれるお店を開くこと⇒最近は、お店を持たないシェフ他が増えている。(ワインのキュレーター他)ワインキュレーターの先駆者となっている方がいる。現実、ワインが値上がりして、実際に、高級ワインが飲めない。ワインメニュー作成を外注しているケースが増えている。

お店を持たないシェフが増えている。著名レストランで修業したシェフが、ネット販売で、チーズケーキを始めたら、大成功しているケースもある。店舗に頼らない経営手法が始まっている。

(浜田氏)

大規模のオぺレーションを効率よくやれるところ、か、家族経営か、個人経営のところ以外が非常に厳しくなっている状況となっている。

(本田氏)
美容室も同様のパターン。ホットペーパービューティーで出せないような、中規模の店舗は生き残れない現実が出ていている。

(浜田氏)
飲食は、だれでもできるビジネスモデルではなくなってきている。
独立する大変さが従前より、大変になってきた。又、修行時での長時間労働がなくってきて、従前より、よりいい労働環境で仕事ができるようになってきた。

2、地方のレストランに対して、地方の食材の活性化について
(本田氏)
地方の食材の現実 
そこで食べられないものだから、どこまでも行く。(従前)
例 岩手県の「とおの屋 要」 発酵食を独自に開発して、オリジナリティを出している。

(浜田氏)
地方の食材評価会の審査員をやった経験
全ての地方の生産者⇒自分たちの食材は素晴らしいだけ
評価する人の立場で、ものを考えていない。コメントできていない。

3、具体的に、どう転換していくべきか。
(浜田氏)
そこのお店に行く理由がほしい。ひとつ、いくべき理由がないと、そこのお店には行かない。
⇒特定の層に、深くささるものがないと、差別化できない。
どういう人には、来てほしくないということでの差別化もある。

(本田氏)
三宿に、グローバルダイニングが、ゼストを作った。
この時の店長が新川氏、石田氏が、料理長だったとき、僕はアルバイトをしていた。
大規模で、画期的お店だった。間口を狭くしないと、生き残れないようになっている。

現在の新川氏の動きとして⇒驚きの価格帯にする。それでいて、おしゃれ感がある。

(浜田氏)
30代で行っていた店を振り返ると、必ずしも、味だけでなく、リピートする店があった。
リピートする理由は、色々ある。(使い勝手がいい時間帯にやっているほか)

リピートする理由は、納得できる理由で、かっこいい理由があれば、支持されうる。

(本田氏)
ホテルは、その意味では、結構進んでいる。

例 京阪の京都のホテル エコが進んでいる。(例 歯ブラシがない。リネン替えをする必要がない方は申し出てください。)旅館で一番いやなコト。朝ごはんの時間を予め決めること。(明日にならないとわからない)
⇒では、お弁当を作っておく。(すきな時間に食べられる。どこでも食べられる。持ち帰ってもいい。従業員にもやさしい)

4、地方の食材についての活かし方
(本田氏)
すごいハーブの農家がいる。(トップシェフがこぞって使いたがる)理由は、生産者が、すごい食べ手だからである。著名海外レストランでのハーブを見て、日本にはマイクロハーブはなかったが、それをいち早く見出した。「アストランス(仏)」という三ツ星フレンチに直接売り込んで、そこの弟子たちにも宣伝してもらい、一気に、有名レストランの仕入れを抑えた。

作り手主導主義ではなく、食べ手が求めているものをつくることで成立した。漁師も同様な人がいる。食べ方、絞め方を知って、魚を取って、保管する。

(浜田氏)
まさに同感で、ハーブの例だと、他のハーブ農家がどのようなものを作って、いくらで売っているかを知らない農家が多い。それをまず知った上で、作っていくことが大切。消費者は、様々な選択肢がある中で、認められるもの。

5、事前質問より
(本田氏)(トップフーディーとしての着眼点)
シェフがなにを考えて、どう作っているか。料理哲学。それを知ってもらった上で、食べてもらいたいので、それを本にしている。(タイトル名 オリジナリティ)

なぜ、どんな哲学で、この料理を作っているのか。を探ること。これが結果的には、飲食従事者のポジションを上げていくことだと思う。

そういうことをやり続けていきたい。

(浜田氏)
おいしさはそんなに重視をしているわけではない。
おいしさのそこにしかない背景を大事にしている。そこでしかないものを重視している。

ストーリーの中で、どうして、その食材をつかったのかの理由を大切にしている。
特に地方においては、このストーリー性が大切だと思う。

6、本日の質問(受講生より)
テロワール(地産地消)の考え方(その地方で食べるべきか。都心で食べるべきか)
(本田氏)
ブルゴーニュワインがそうであるように、世界に出していくことも必要だし、地方で卸す価値のあるところには、出していくことも大切である。

(浜田氏)
海外には、必ず、地方に、ディスティネーションレストランがある。そういうところには、卸していく。そうした姿勢は大切である。

7.総括
(本田氏)
消費者が賢くなり、レストランが学んでいない。レストランが学ばないと、お客様に対し、値上げはできない。

(浜田氏)
日本の値段は安い。よって、必ず、必ず上がっていく。それを踏まえて今後の行動をすべき。